チトワン

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チトワンジャングル大自然に包まれて、野生の原点を取り戻そう

ネパール初の国立公園でもあるチトワン国立公園は、内タライの低地地方、チトワン郡ドゥーン地区にあります。公園の広さは総面積932平方kmで、落葉性のサラノキ(沙羅双樹、sal)の森林に覆われた丘陵地域・シワリックレンジも園内にあります。総面積の5分の1がナラヤニ川、ラプティ川、レウ川の氾濫原野のため、カポック(kapok)の木、アカシア(acacia)、シーサム(sisam)の木などの水系森林が点在し、背の高いエレファントグラスでびっしり覆われています。幅広い生態に恵まれたこの領域は、絶滅危惧種である300頭以上のアジア一角サイ(Asian one-horned rhinoceros) の国内最後の楽園であり、同じく危惧種のベンガルタイガー(Bengal tiger)が最も多く住む隠れ家となっています。これ以外にも、チトワンではさまざまな動植物を見ることが出来ます。

白い斑点のあるチッタル(シカの一種、chittal)を含むシカ4種類を筆頭に、ヒョウ(leopard)、ナマケグマ(sloth bear)、猪(wild boar)、アカゲザル(rhesus monkey)、ハイイロヒマラヤヤセザル(grey langur monkey)、山犬(wild dog)、山猫(wild cat)、ホワイトガウル(世界で最も大きい野性の牛、white stockinged gaur)などなど、多くの小動物が生息しています。チトワンの湿地帯やあちらこちらにある川の三角洲は、湿地ワニ(marsh crocodile)の生息地となっています。ナラヤニ川では、魚のみを食べて生きる絶滅危惧種・ガリアル(またはガンジスワニ、gharial or Gangetic crocodile)を見ることができます。またここでは、世界に4種類しかいない淡水のイルカ(freshwater dolphin)のうちの1種が生息しています。

鳥類学者やアマチュア野鳥観察家にとっては、450腫以上の生息が記録されたこの国立公園は面白い場所と言えるでしょう。主なものはキツツキ(woodpecker)、サイチョウ(hornbill)、ベンガルショウノガン(Bengal florican)、およびズアカキヌバネドリ(red-headed trogon)などの種類ですが、寒い地域から越境して来た水鳥(waterfowl)や、ブラーミンアヒル(Brahminy duck)、オナガガモ(pintail)、インドガン(barheaded geese)などの冬鳥も、国立公園の川で見かけます。夏の森には、ヒタキ(flycatcher)、インドヤイロチョウ(Indian pitta)やインコ(parakeet)など巣篭もりして生息しています。

チトワン国立公園は、国際的な研究者や保護団体の協力を得て、ネパール政府が総力をあげて守っている原始大自然です。ここでは、ジープに乗って稀少動物を見つけに出かけるジャングルサファリや、太古の王族気分でのエレファントライド、カヌーに乗ってのクロコダイル見物などなど、チトワンでしかできない自然体験がもりだくさん。地元の先住民・タルー族(Tharu)の村では、伝統的な泥土づくりの家での生活体験のあと、たき火を囲んでの伝統舞踊を見ることもできます。

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